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ページタイトル:小児外科

スタッフの紹介

小児外科
名前 役職 主たる
診療分野
専門領域
秋山卓士 主任部長 新生児外科
小児外科一般
(特に肝胆膵・肝臓移植)
日本小児科学会専門医・日本小児外科学会専門医
日本小児外科学会指導医・日本小児外科学会評議員
日本小児外科学会教育委員会委員
日本外科学会専門医
日本小児栄養消化器肝臓学会運営委員
今治玲助 部 長 腹部(消化器)
小児腹腔鏡下手術
小児泌尿器
日本小児外科学会指導医
日本外科学会認定医
日本小児泌尿器科学会認定医
佐伯 勇 医員 小児外科一般 日本小児外科専門医
日本外科学会専門医
医学博士
橋本晋太郎 医員 小児外科一般
肝移植
 
伊地智怜子 医員 小児外科一般  

外来診察医

小児外科担当医表
診察

小児科外来
4診

秋山 手術 今治 橋本(1・3・5週)
佐伯(2・4週)
手術

科の対象疾患、特徴

地域医療の中核病院として、一般診療から専門医療まで幅広く対応している。
新生児の
外科的疾患
鎖肛、先天性食道閉鎖症、消化管閉鎖、壊死性腸炎、臍帯異常、横隔膜異常など
小児腹部疾患 急性虫垂炎、急性腹症、鼡径ヘルニア、肥厚性幽門狭窄症、胃食道逆流、便秘、ヒルシュスプルング病、胆道閉鎖症、胆道拡張症、肝腫瘍、副腎神経芽腫、奇形腫など肝胆膵、消化器疾患全般)
小児
泌尿器疾患
膀胱尿管逆流症、水腎症、腎腫瘍、停留精巣、尿道下裂包茎、陰嚢水腫、神経因性膀胱など)
小児胸部疾患 肺腫瘍、嚢腫、横隔膜疾患、漏斗胸、縦隔腫瘍など
小児
腹腔鏡下手術
腹腔内精巣、胃食道逆流症、遺伝性球状赤血球症、特発性血小板減少性紫斑病など
その他 正中頚嚢腫、側頸嚢腫、リンパ管腫など外表異常

 
古くより広島市の中心にある総合病院として市民に親しまれてきた当院は、ほかの医療機関に先駆けて広島市の新生児医療に深く関わってきました。現在では広島市という枠をさらに越えて県全体、特に西部北部においてこの分野での中心的役割を担っています。時に県外からも入院されてきます。小児外科は比較的新しくて平成元年に発足いたしましたが、その後順調に症例数も増え、現在年間手術件数は約350件あまりで医療内容も充実してきています。
  

(1)このうち新生児外科症例は約20−30例を占めるが、未熟児や心臓奇形などの合併奇形の多いこの分野では、新生児科、循環器小児科との特別に緊密な連携のもとに診療が行われ、幸いにして本邦でのレベルを凌駕する治療成績を上げている。最近では多くの胎児異常は生まれる前に超音波検査にて診断できるようになり、そういった場合には母胎搬送にて産科に入院していただき、生まれる前からの万全の管理で最善の治療を行うようにしている。
 

(2)小児外科の中心はやはり腹部消化器系の疾患で、急性腹症や嘔吐を来す疾患、腹満便秘を来す疾患、腹部腫瘍、肝胆疾患など多彩にわたっています。治療成績も非常によくなっており、現在ではいかに患者さんのQuality of Lifeや病院でのアメニティーの改善に焦点が向けられています。私たちは入院期間の短縮、手術創をきれいにする、術後の痛みを取るなどに工夫を凝らしています。
 

(3)私たちの科の大きな特徴の一つは、小児の泌尿器系疾患を数多く扱っているということです。小児では外性器や膀胱、尿管、腎などの疾患は予想外に多く、その一方で小児の泌尿器疾患に造詣が深くかつ経験のある病院は比較的少ないため、多くの施設から患者さんを紹介いただいております。わたしたちは小児専用の膀胱尿道鏡や膀胱内圧検査装置などを準備し、いろいろな疾患にすぐに対処できるようにしています。
 

(4)小児胸部疾患は頻度が比較的少ない領域ですが、肺疾患、気管疾患などは緊急を要する場合が多く、迅速な対処および長期にわたる注意深い管理が要求されます。特に気管疾患においては小児専用気管支鏡や気管支ファイバーを駆使した診断と治療が不可欠です。また重症横隔膜ヘルニアには高頻度呼吸器や体外循環による心肺管理、NO吸入など先進的な治療で救命をはかっています。漏斗胸に対しても従来法とは違った簡単にして矯正効果の高いNUSS法を工夫し好成績を収めています。
 

(5)腹腔鏡下手術:胃食道逆流症、特発性血小板減少症、遺伝性球状赤血球症、腹腔内精巣など、適応に応じて腹腔鏡下手術を行っております。通常の開腹術に比較し創も小さく患児に侵襲の小さい手術を心がけています。
 

施設認定 小児外科学会認定施設


 <入院・治療実施(2009年)>

入院患者数 430例 (紹介率 90.1%  逆紹介率 33.1%)
手術総数(中心静脈カテーテル挿入例も含む)
379例               
ソケイヘルニア例数 121例
臍ヘルニア例数 23例
停留精巣固定術例数 23例
急性虫垂炎手術例数 8例
固形腫瘍例数 7例
  後腹膜奇形腫 2例
  仙尾部奇形腫(再発) 1例
  神経芽細胞腫 1例
   ウイルムス腫瘍 1例
   血管腫 2例
先天性胆道拡張症 2例
胆道閉鎖症 2例
新生児症例数 34例
新生児手術例数 30例
   小腸閉鎖症 3例
   食道閉鎖症 3例
   鎖肛 8例
   横隔膜ヘルニア 2例
   腹壁破裂 2例
   胎便性腹膜炎 1例
   腸回転異常症 1例
   胃破裂 6例
 死亡症例 6例
 剖検症例数 5例  (83.3%)





 



 

 

トピックス

無題ドキュメント

おなかを切らないヒルシュスプルング病根治術

I どんな病気?
ヒルシュスプルング病は先天的に腸の壁の神経節が欠損している病気で約出生5,000人に1人の頻度でみられます。
神経節の無い腸管は神経細胞がないため細くなり正常のように動かないため,便を肛門にむけて送っていくことができません。約90%は生まれて間もなく、哺乳不良,腹部膨満(お腹が膨れる),嘔吐などの腸閉塞症状が出現し,年長児では慢性的な便秘 などの排便障害がみられます。
 
症状の程度は神経節のない腸管の長さで概ね決まります.
幸いにして約80%は,病変部位が肛門から比較的近いS状結腸までの範囲とされています。範囲の長さと頻度については以下の通りです。

全体の約80% :直腸とS状結腸の部分に神経細胞がない。
12% :S状結腸を越えて結腸に神経細胞がない
5% :全結腸と小腸の一部に神経細胞がない
3.5% :小腸の口側まで神経細胞がない
 
II 診断
臨床症状、腹部所見、注腸造影検査、肛門内圧検査、直腸粘膜吸引生検などで行います。
注腸造影検査: 腸の形をみる検査です。おしりから造影剤をやわらかいカテーテル(管)を用いて挿入し検査します。
肛門内圧検査: 直腸で風船(バルーン)を膨らませておこる、肛門の圧が下がる反射(直腸肛門反射)の有無を調べます。
直腸粘膜生検: 直腸の粘膜を一部器具を用いて切除し、特殊な染色を行い顕微鏡検査を行います。
通常鎮静剤を用いて眠った状態で肛門内圧検査を行い、引き続き直腸粘膜生検を行います。
 
年長児のヒルシュスプルング病:この病気はほとんどが生まれてからまもなく症状が出てきますが、少数は1歳以降に診断されることがあります。食事の改善、浣腸、緩下剤に抵抗性で、便失禁を呈するような場合は鑑別が必要になることがあります。
 
III 治療
嘔吐、腹部膨満などで発症後、浣腸や肛門プジー、洗腸などで排便がコントロールできない場合や腸炎が改善しない場合などには一時的な人工肛門が必要になります。
 
根治術は生後3カ月以降、体重が5-6kg以上で行うのが一般的ですが、最近では早めに根治術を行う傾向にあります。
 
以前は開腹術が行われていましたが、その後腹腔鏡下手術となり、現在は神経節の無い範囲が短い症例に対しては、おなかを切らず肛門から手術を行う方向にあります。
 
IV 手術成績
広島市民病院小児外科では1991年から2005年7月までにヒルシュスプルング病64例に対して治療にあたってきました。そのうち肛門から手術を行った10例と、人工肛門を造設せず開腹にて根治術を行った6例について術後入院期間、手術時間、経管栄養開始時期、術後合併症について比較しました。
 
開腹群は90年代、経肛門手術は2000年以降と時期が異なるため一概には比較できませんが、経肛門的手術群の方が手術時間、入院期間も短く、栄養摂取も早い傾向にあり、特に大きな合併症も認めませんでした。
 
今後もさらに、こども達に負担の少ない、よりよい手術を心がけたいと思います。
  おなかを切らない手術 開腹手術
手術時月齢 6±2 8±5
術後入院期間(日) 13±3.7 20±4.4
手術時間(分) 188±35 226±67
術後経管栄養開始時期(日) 5.2±1.2 6.3±1.0
合併症 1例術後5年後に 便秘に対し追加手術 特になし
嘔吐、腹部膨満や頑固な便秘を呈する症例の中でこの病気はごくわずかですが、ご心配な方はかかりつけ医または日本小児外科学会ホームページ<http://www.jsps.gr.jp/public/list.htm>にて紹介されている日本小児外科学会指導医の勤務する施設にご相談ください。
 

先天性横隔膜ヘルニア

1. 病気について
お腹と胸は横隔膜という筋組織と繊維性組織による膜で境界されており、胃や腸などは胸には入りませんし、肺はお腹には入らないように仕切られています。
本来は妊娠7週で完成されるべき横隔膜が何らかの原因で一部欠損を生じ、腸管が胸腔内へ脱出した状態を先天性横隔膜ヘルニアといいます。
 
2. 症状
妊娠中胎児超音波異常
生後呼吸困難、チアノーゼ
 
3. 病態
病気の本質は腸管が胸腔内にあることだけではなく、圧迫により肺の低形成をきたすことにあります。
肺低形成、血管収縮、肺高血圧(新生児遷延性肺高血圧症)により本来消失すべき胎児期の血液の流れが残存し肺への血液の流れが非常に乏しくなります。
 
すなわち体の中の酸素量がていかし二酸化炭素濃度が著しく上昇するとともに血液の流れが妨げられます。
 
4. 手術時期
近年は待機的手術が主流となっています。
 
5. 手術
開腹して欠損部を縫合閉鎖、または人工膜で閉鎖します。
 
当科における先天性横隔膜ヘルニア症例
対象: 1990年1月〜2007年3月に当科にて経験した36例
うち生後24時間以後入院となった3例、新生児搬送前に心停止となった1例を除外
症例数: 32例 男児17例 女児15例
在胎週数: 37週1日±20日
出生体重: 2662g±500g
成績:

20例(62.5%)生存
染色体異常4例を除くと生存率71.4%
胎児診断例では16例中8例生存(50.0%)
2003年10月以降 11/13例生存(84.6%)

胆道閉鎖症

1. 診療実績
胆道閉鎖症の当院野手術成績(胆道閉鎖症では黄疸が消失することが指標)