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うつ病を中心とした気分障害やパニック障害、心理的側面を考慮した治療を要する身体疾患である心身症の患者さんなどが数多く受診されています。さらに統合失調症や、アルツハイマー病をはじめとする老年期精神障害など幅広い精神疾患に対応しています。また精神的な症状で始まる病気に身体疾患が隠れていることもあるため、画像診断なども利用してきちんとした初期診断を行っています。
地域で開業しておられる精神科専門医の先生方約40名と連携協力し、オープンベッドシステムを利用して当科で入院治療を行い、改善された後の外来治療では再びかかりつけの専門医の先生に継続して診ていただけるよう配慮しています。
うつ病の患者さんは大変多く、SSRI、SNRIなど最新の抗うつ薬も含めた専門的な薬物療法を行っています。必要な場合には入院していただき、十分な休養と薬物療法に加えて、病気に対する疾患教育やご家族へのアドバイスを行っています。近年うつ病と診断される患者さんの中に、軽度の躁状態を経験したことがありながらそれに気づかれていない場合が少なくないということがわかってきました。これらの患者さんでは抗うつ薬だけを投与すると経過が不安定になることも多く、気分安定薬を中心とした専門的な薬物療法が必要になります。難治性や重症の患者さんについては、麻酔科医の協力の下で無けいれん電撃療法を行って高い治療効果を上げています。
パニック障害の患者さんには近年非常に進歩した薬物療法に加え、バイオフィードバック療法や自律訓練法などの心理学的治療も併用しています。
内科や外科など一般科の病棟に入院中の患者さんに不眠や不安、抑うつや興奮など精神的な問題が生じた場合にも積極的に治療にあたっています。全ての科で身体的治療だけでなく、精神的側面にも配慮した入院治療が受けられるよう協力しています。
精神科の入院治療は専用の開放病棟で行っています。閉鎖病棟がないため興奮や混乱の強い患者さんの入院は難しい反面、うつ病の患者さんの休養やストレスケアには適した病棟となっています。クリニカルパスを積極的に導入し、効率的で患者さんにとってわかりやすい入院治療が行えるように心がけています。
専門的診療プロジェクト
1) バイオフィードバック療法・自律訓練法
主に心身症の患者さんを対象にバイオフィードバック療法や自律訓練法を用いた行動療法的アプローチを行っています。これまでの経験では慢性頭痛、書痙、過敏性腸症候群、パニック障害での薬物療法からの離脱などに有効です。
2) 無けいれん電撃療法
入院して全身評価の後、全身麻酔下で前額部に短時間の通電を行います。麻酔科医が全身管理をするため非常に安全で、うつ病の患者さんを中心に高い有効性と速効性を認めています。重症の患者さんや、薬物療法が効かない、または副作用のために行えない患者さんでは積極的に行っています。より副作用の少ないパルス波治療器を導入し、年間10から20名程度の患者さんに治療を行っています。
3)高照度光療法
冬季になるとうつ病となる季節性感情障害の患者さんや、生活リズムと睡眠リズムがずれてしまう概日リズム睡眠障害の患者さんに対して行っています。 |